「うつ病」とは、気分が大きく落ち込む、何にも興味が持てない、喜ぶことができない、このような症状が一日中ほぼ毎日、あるいは2週間以上続いて、仕事や日常生活などに困ることが出てしまう病気です。
「うつ病」とは…
日本の「うつ病患者」の数は、70万人とも100万人以上とも言われています。
だいたい16人に一人が経験するような身近な病気でもあります。
「うつ病」は、“心の症状” だと思われがちですが、“心の症状” と “体の症状” が同時に表れることが多いようです。
では、“心の症状” と “体の症状” にはどのようなものがあるのでしょう。
【 心の症状 】
・抑うつ気分
・不安やあせり
・遠くへ行きたい、消えてしまいたい
・興味や喜び、楽しみの感情の喪失
・意欲の低下、おっくう感
・自分を責める
・会話や本などの内容が頭に入らない
【 体の症状 】
・睡眠障害
・食欲の減退
・疲労感や倦怠感
・動悸、息苦しさ、口が渇く
・体の痛み
これらのような “心の症状” と “体の症状” が同時に、あるいは多数が同時に表れることもあります。
「うつ病」の発症
「うつ病」は、どのようなことから発症するのでしょう。
「うつ病」は、脳の働きに何らかの問題が起こって発症すると言われています。
しかし、発症のきっかけは人によって様々です。
また、「うつ病」の発症にはストレスが大きく関わっていると言われています。
しかし、そのストレスの負荷も人それぞれです。
「うつ病」の発症の要因として、
・身近な人との死別や離別
・病気になってしまった
・悲しい出来事があった
・転勤や人事異動
・著しい環境の変化
・孤立してしまった
…などなどは、ほんの一部の要因でしょう。
これらのようなツラく悲しいことや環境の変化だけでなく、嬉しい喜ばしい出来事も「うつ病」の発症の要因になると言われています。
例えば、
・結婚や出産
・昇進や栄転
・子どもの独立
このような喜ばしいことも「うつ病」の発症の要因となるのです。
これらは、環境の変化がもたらすストレスとでも言うことかも知れません。
現在は、社会環境や社会構造が急速に変化しています。
それらのどこに「うつ病」の発症の要因が隠れているか分からないのです。
「うつ病」の恐ろしさ
「うつ病」は、よく「心の風邪」などと言われることがあります。
しかし、決して「心の風邪」などではありません。
それは、一番簡単に「死ぬ」病気でもあるからです。
一番簡単に、自ら「死」を選んでしまう病気でもあるのです。
そのため、「うつ病」を簡単な病気だと思ってはなりません。
身近な人に「うつ病」の症状が表れていたならば、まずは「自死願望」があるかどうかを確かめることが大事なことです。
しかし、本人は決して「自死願望」を認めないでしょう。
そして、本人はそのことを隠そうとします。また、人に気づかれないようにします。
「うつ病」であることでさえ認めないかも知れません。
そして、そのまんまにして、ほっておくと、ある日突然消えてしまうかも知れないのです。
なので、「うつ病」は恐ろしい病気でもあることを認識しておくことも必要です。
相手は、人の “心” なのですから、ある意味つかみようのない病気でもあります。
まずは病院で治療を始めましょう!
「うつ病」は、恐ろしい病気ではありますが、治療によって改善できる病気です。
なので、まずは病院での診察を受けることが一番大事なことです。
そして、「うつ病」であったなら、治療を始めることです。
「うつ病」も早期治療をすることが早期改善につながると思います。
ここで難しい問題が生じます。
精神科や心療内科の病院やクリニックの門は、相変わらず高いまんまです。
以前よりはだいぶ行きやすくなったようですが…。
家族であれば、精神科の病院などに連れて行きやすいと思います。
しかし、会社などの同僚に「うつ病」の症状が出ていたら、ご家族に連絡することくらいしかできないかも知れません。
ある程度の規模の会社であれば、産業医やメンタルヘルスの担当がいることも多いようです。
それらの人に相談することができるかも知れません。
まずは、精神科や心療内科、あるいは行きやすい内科でもいいでしょう。
また、かかりつけ医がいれば、そこの病院や医院でもいいでしょう。
とにかく病院に行くことが一番大事なことだと思います。
「うつ病」と「自律神経失調症」の違いについては、こちらから!
※ 私は医師でも研究者でもなく、ただの「うつ病患者」です。
そこのところはご承知ください。

mohamed Hassanによるpixabayからの画像