うつ病の仕組み

ニューロン

私は、医師ではありません。
ただの「うつ病患者」です。
しかも「うつ病」になって十数年が経ちます。
「うつ病」についての詳しいことがお知りになりたいのであれば、他のブログなどをご覧ください。

このブログは、「うつ病患者」による「うつ病患者」のためのブログです。
このブログが、少しでも他の「うつ病患者」の方の役に立てれば幸いに存じます。

「うつ病」の仕組みについて

私はただの「うつ病患者」ですが、「うつ病の仕組み」に触れない訳にはいきません。
…かと言って、難しいことは分かりません。
これまでに読んだ本や調べたことなどを元にして、「うつ病の仕組み」について触れてみようと思います。

「うつ病」は、心の病だと思いますが、その心の病を引き起こしている原因は、脳の中にあります。

人の脳には、1000億以上の神経細胞があると言われています。
それらの神経細胞は、凸分部(送る側)と凹部分(受け取る側)の2種類があり、その凸凹部分の先端のシナプスで神経が伝達されているんですね。

元気な人であれば、セロトニンノルアドレナリンドーパミンといった「神経伝達物質」がシナプス間をスムーズに伝達されていきます。

しかし、「うつ病」になってしまうと、セロトニンやノルアドレナリン、ドーパミンが上手く伝達されなくなります。
そのために「うつ病」になると元気がなくなってしまうんですね。

これらの「神経伝達物質」は、「うつ病」と深い関りがあります。

それでは、セロトニンやノルアドレナリン、ドーパミンとは何か、どのような働きをしているのでしょう?
これらには、「体に対する働き」と「心に対する働き」があります。

体に対する働き 心に対する働き
セロトニン 睡眠や体温調節、時差ボケの解消などの生理機能

歩行や咀嚼、呼吸などのリズム運動

消化管の運動などを促す

起きている間には常にシナプスに分泌されて覚醒状態を維持する

心のバランスを保つ

ノルアドレナリン 俊敏な運動を可能にする 気分を高揚させる
ドーパミン 体をスムーズに動かす やる気や意欲を起こさせる

目標を達成したときの満足感や興奮などを作る

これらの働きは、ほんの一部の働きだと思います。

これら3種類の「神経伝達物質」は、通常は脳内でバランスを取っています。
そして、健康なときにはバランスを保って分泌されて、脳や体の機能や活動をコントロールしています。

さらに、これらの3種類の「神経伝達物質」には特徴があります。

不安 … セロトニンとノルアドレナリンが関係
活動の低下 … ノルアドレナリンとドーパミンが関係
食欲や性欲の低下 … セロトニンとドーパミンが関係

…のような関係があるようです。

これら「神経伝達物質」のバランスが崩れてしまうと、「うつ病」の症状となって現れてしまうのですね。

現在は、「神経伝達物質」は100種類以上もあると言われていて、60種類ほどが確認されています。
これらの中でも、「うつ病」に対しては、セロトニンやノルアドレナリン、ドーパミンの3つが特に重要視されているようです。

「うつ病」を引き起こすもの

「神経伝達物質」のバランスが崩れてしまうと、「うつ病」の症状となって現れるのですが、何がこれらのバランスを崩すのでしょうか?

これには人それぞれの特徴があると思います。
同じことが起こっても、人によって受け止め方が違うことと同じですね。

よく言われるのが「ストレス」ですね。
この「ストレス」も感じ方は、これまた人それぞれです。

例えば、過労であったり、身近な人との死別や離別、ショッキングな出来事、セクハラやパワハラ、職場での人間関係といったような「マイナスイメージ」な「ストレス」だけでなくて、結婚や出産、昇進といったような「プラスイメージ」のことも「ストレス」になってしまいます。

これらの「ストレス」が「うつ病」を引き起こす一つの要因になるのかも知れません。
「ストレス」だけを悪者にしてはいけませんが、過剰な「ストレス」が「神経伝達物質」のバランスが崩して、「うつ病」を引き起こすことに間違いはないようです。

いずれにしても、「うつ病」については、分かっていないことが多いようです。

何しろ相手は「神経伝達物質」だとしても、要するに「心」なのですから…。

 

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(Clker-Free-Vector-ImagesによるPixabayからの画像)